藤守要は幼い頃、とある騎士に命を救われた事を機に誓った。―いつか‘誰よりも多く、大勢の人を守れる騎士になる’と。時は流れ、要は騎士育成校‘白宮学園’に入学し、白宮従騎士団‘エスクワイア’への入団を果たす。そして、要に付き従うように、飛び級で強引にクラスメイトとなった由宇。二人は仲間と共に寮生活を送りながら、見習い騎士としての任務や勉学に励み、毎日忙しい日々を過ごしていた。よくラッキースケベに巻き込まれる要に対し、由宇はいつも心配の念を抱いていた。そんなある日、メンバーとの練習のさなか、なりゆきで「要とのデート権」を賭けたトーナメント戦が…。当然の結果、並々ならぬ気迫で見事に優勝を勝ち取った由宇。デート当日。2人きりの時間に幸せを感じる由宇だったが、ある映画を見終わった頃、気持ちに陰りが見え始めた…。その映画のテーマは兄妹の禁断の恋だった。そして、悲恋の結末に自身を重ねてしまう由宇。それ以来、由宇の中で要を想う気持ちが抑えられなくなっていた…。